毎日賛歌。好きなことについてつらつら書いていきたいと思います。

小笠原旅行記④ 高山・中山峠

③のつづき

①②③⑤⑥はこちらから 
小笠原旅行記① 24時間の船旅。小笠原・父島へ。
小笠原旅行記② 島を一周。旭山南峰・コペペ海岸へ
小笠原旅行記③ 戦跡ツアー
小笠原旅行記⑤ 山ツアー
小笠原旅行記⑥ 南島・小笠原最終日

高山へ

滞在2日目午後。父島の南側、高山を目指します。 

戦跡ツアーの最後に、ガイドさんにお願いして、
小港海岸で降ろしてもらうことになりました。
高山への入り口となる場所です。

到着間際になり、ガイドさんに「水もってるのか」と聞かれました。
その時持っていたのはすでに手を付けていた500mlペットボトルのみ、
灼熱の暑さの中では厳しい状況でした。 
そのことを伝えると、ガイドさんが500mlの水をくださりました。
小港海岸周辺には自動販売機はないそう。
のちのち、この水が命をすくうことになります。

11:30
小港海岸に到着。
まずはバスの時刻表チェック。
帰りはバスで宿のある大村まで帰ります。
1時間に1本ほどなのでしっかり合わせていきたいと思います。

まずは腹ごしらえ。
海外のフルーツバーのようなものを東京から持ってきていたのですが、
これが水分はもっていくは、まずいはでかなりきつかった。。。
海外のものってスーパーとかで売ってるとついつい惹かれてしまいがちなんですが、見極めるのが大切だと学びました。

”最悪”のコンディション。
高山への行程は、まず中山峠まで高さ100メートルほど登り、一気に海抜0メートルのブタ海岸まで下ります。
その後、標高228メートルの高山を目指します。

登りの高さは合計330メートルほど。
普段から登山をする機会はあるので、
この程度の登りは楽勝だろうとなめてました。
気温の影響がここまで大きいとは。
すみませんでした。

登山スタート

登山を始めていきます。
まず初めに小笠原・保全センターの調査に協力します。

属性ごとに5種類の石があります。
それを目的地の筒に入れます。
観光の石を高山の筒へ。

歩き始めてすぐ橋があり、それを渡るとすぐに登りが始まります。

登山あるあるかもしれないですが、登り始めてすぐきつい。
足も気持ちもすぐへばる。
帰りたい。
自分の意志できたにもかかわらず。
情けない。
勝手にあるあるだと思ってますが、みなさんどうでしょうか。

中山峠

とはいうものの100メートルの登りはすぐ終わります。
15分ほどで中山峠到着。

少しばかり休憩して、歩き始めようかと思っていると、
突然のスコールが降ってきました。
暑さの中、恵みの雨です。

雨の降り方が南国感ある。
突然。
海側を見るときれいな青空。
山には雨雲。
本土じゃあんまりこんな降り方しないですからね。
楽しくなっちゃいます。

スコールがやむのを待ち、ブタ海岸に向けて出発。
先ほど、きつい思いをして登った100メートルを今度は一気に下っていきます。
いやー、もったいない。
せっかく苦労して手に入れたものを、すぐさま捨てちゃうみたいな。
惜しい気持ちです。

ブタ海岸

さっそうと駆け下り、ブタ海岸到着です。
なんてことはない海岸です
あまり時間がないので先を急ぎます。

戦争の跡?

水不足問題

この後はひたすら山道を登っていきます。
木がたくさん生えているので景色等もなく、なかなかハードな道のりです。
しかもとにかく暑い暑い。
本土での山登りと違い、標高が低い。
さらに日差しがとにかく強い小笠原。
ここであの問題に直面します。

”水がない”

この灼熱の中、明らかに水分が足りないのです。
後に残しておこうとなるべく水分を控えめにしていました。

ブタ海岸から30分ほど歩き、高山とジョンビーチの分岐点まできました。
もう汗が止まりません。
滝のようにってこういうことなんだなと実感しました。
この分岐点でで標高120メートルくらい。
まだ100メートルほど登りがあると思うとぞっとする。

ベンチがあるのでしばし休憩。
水分を赤ん坊のように大事に大事にしておりましたが、
ここで1本目のスポーツ飲料が空になり、
残りはガイドさんからもらった水のみ。
ピンチ。
東京から塩分チャージを大量に持ってきていたので、
塩分は問題ないのですが、
水不足。

きついですが、先に進みます。
この先も似たような山道のため割愛。

頂上

分岐から20分ほど歩いて高山到着。
眺望は山頂よりその手前のベンチがあるところの方がよかったと記憶しています。
というのも山頂で撮った写真がありません。
山頂で写真をとらないという暴挙。
リュックからカメラを取り出すという行為がめんどくさいほど暑さにやられておりました。

ここからは展望台の方を通って、ジョンビーチの方へと下っていきます。
ところどころ開けていて景色を楽しみながら歩くことができたと思います。
東側には父島の森。
西側には南島と太平洋。
ただあまり楽しむ余裕はなかったです。
水はたくさん持っていきましょう。

ハートロック

復路

展望台で少し休憩し、ジョンビーチ方面へ。

この先は体力的な問題で写真を撮っておりません。
直帰。
もう少し何とかならなかったのか。。。

さて、ジョンビーチ方向へどんどん下っていきます。
道がちょっとわかりにくい箇所があったので注意。

ジョンビーチと帰り方向の分岐に差し掛かりました。
もう体力に余裕はありません。
帰ります。

高山以降、野ヤギの鳴き声が頻繁にきこえます。
水不足になりながら、一歩一歩懸命に歩みを進めていると、
目の前に野ヤギ。
目が合うとさっそうと逃げていきました。
野生動物ってどうしても怖いので逃げてくれて助かりました。

しばらく歩き、行きに休憩した高山とジョンビーチの分岐点に到着。
休憩。
暑さでかなりきついです。
ここで完全に水が尽きてしまいました。
まだ30分ほどの行程が残っています。
絶望。
十二分に準備をするべきでした。
はい。反省。 

休みすぎても何も解決しないので、再び歩き始めます。
森の中なので日差しはあまりないですが、景色もないので気持ちのところでかなり重い。
しばらく歩いているとなんとなく手先が痺れてきました。
危険信号。
こんなところでぶっ倒れたらどうなるのか。
見つけてもらえるのは明日?
ただ、どうすることもできないのでとにかく歩きます。 

ブタ海岸に到着。
砂浜がさらに体力を奪っていきます。
この後最後の登りが待ち構えてます。 

日陰のベンチで休憩。
塩分チャージでなんとか塩分だけでも補給します。 

最後の登りへ。
そんなに覚えてはいないのですが、とにかく気力で登りきりました。
もうあとは下るだけ。
ゴールの小港海岸もかなり近くに見えます。
とても安心しました。 

なんとか下りきりゴール。
時間は3:30頃だったと思います。
動かない足を気持ちで押し切っていきました。
限界寸前でした。 

小港海岸のバス停でバスを待ちます。
ベンチから1歩たりとも動けません。
大きなガジュマルがありそのふもとにベンチがあります。
途中、ガジュマルの木を写真に撮ろうとしている方がいらっしゃいました。
どきたい。でも動けない。
葛藤の末、その場にステイ。
申し訳ない。
言ってくれればどいたのにと自分の中で罪悪感に踏ん切りをつける。

30分ほど待ってバスが来ました。
水分不足の抜け殻をのせ、バスは大村へ。

大村着。
大村に帰ってきた安心感。
メインストリートで片っ端からアイスを食べます。
JAのパッションフルーツソフトがおすすめです。

この日はもう何もせず。
せずというかできず。
リカバリーに努めます。

夏の山は思ってる倍の水を準備。
それがなければ行かない。
心に刻みます。

⑤へつづく。
小笠原旅行記⑤ 山ツアー
小笠原旅行記⑥ 南島・小笠原最終日


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